2014/4/2①
初めて手に入れた携帯は、iPhone5sだった。
中学卒業と高校合格のお祝いで買ってもらったものである。
これを手にした当時15歳の私は、一つ目標を立てる。
「一人で横浜スタジアムに行って野球を見よう」
今思うと目標にたてるような事ではなく、単なる日常の一ページになるわけだが当時の私からすると大冒険の始まりだった。
携帯さえあれば外でネットが使える、電車の乗り方も調べられる、迷子になっても地図が見れる、地図が読めず途方に暮れても電話で助けを呼べる。
無敵だ。
遠出をしよう。
単純な動機である。
そしてその足で大好きな横浜DeNAベイスターズの試合を見に行こう。
恥ずかしい話だが、当時私は電車に一人で乗った経験もほとんどなく、地元を離れて遠く離れた土地に一人で足を運ぶのははじめての経験だった。
横浜線の桜木町行きに乗り、終点の桜木町から京浜東北根岸線で一駅、関内駅に到着。なんと電車の到着メロディは「熱き星たちよ」。アガる。
当時の写真が残っていた。
およそ5年ぶり?くらいの関内駅。懐かしさと共に、駅周辺が改装されていた目新しさも印象深い。
南口を出て右を向くともうすぐそこに球場が建っているのだが、私はその反対側に少し歩き、ファミリーマートへ入店。食料を買い込む。なぜわざわざそこのファミマに行くのかと言われると、幼少期父に連れられてハマスタに訪れる際、決まってこのファミマに寄っていたから。その名残りである。
そして到着。中学生の時はテレビや新聞、ネットでしか情報を得られなかったが、自分の目で、自分の肌で感じるスタジアムの空気はまるで違う。
この日はハマスタ開幕カード2戦目。巨人相手に初戦を落とすも新加入の久保康友が好投を見せ、同じくこの年に加入した高橋尚成の初登板でもあり期待のかかる一戦だった。
個人的に野球を現地で観戦して2番目にテンションが上がる瞬間はスタメン発表の時間。では1位は?ゲートを通り、係員にチケットを見せ、目の前に広大な観客席とフィールドが広がる瞬間である。その時間はビジターチームの打撃練習が行われており、それを眺めながらコンビニで買った食べ物をつまみ、選手名鑑をめくる時間が何より至高。
そのまま3~40分ほど経つとホームチームの選手が現れアップを始める。打撃練習よりも守備練習の方が私は見ていて楽しい。プロの肩は本当に凄い。
そして試合開始30分前、スタメンが発表されるが、この記事があまりにも長くなる予感がしたのでタイトルに①を付けたところで今回はここまで。次回はスタメン発表~試合序盤くらいまでまとめられるといいな。